風に吹かれて   本と音楽と絵と

アクセスカウンタ

zoom RSS 『孤独について』

<<   作成日時 : 2018/06/20 19:25   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 

『孤独について』中島義道著 文藝春秋

独りであることを選び、かつ極めるということがどれほどの覚悟を要するものであるかということを生々しく感じた本です。「孤独について」のあとがきは特に、ずっしりと響く言葉が多くもしもなにかに例えることが許されるなら球技において腰を低くおとして構えて次の玉(言葉)を待つという真剣な姿勢で受けとめたいと思いました。

彼は序章で全国から数々のメッセージを送ってくれた「孤独な読者」への返事であるといっています。彼等にあてて充分に書けなかったことを包括的に詳細に書いてみたいとある。哲学塾に集う人をモデルにした「哲学実技」を思い出す。そのなかで著者は彼らの言いたかったことを代弁したと言っている。実は中島義道さんは人嫌いと言っていながら実はとても優しい人なのだと勝手に思ったりもします。だって彼らの胸のうちの言葉にしたくとも上手く言葉に出来なかったことを本の上とはいえ代わりに語ってくれているのだから。

中島義道さんの告白は続く、こんなことまで話してしまっていいのかとこちらが心配になるほどに。どうしてここまで強く自分の言葉で書く事ができるのだろう、淡々と。人生を半分降りたから?・・・。本のなかにもたびたびその言葉が出てくる。そのことばはときには誘惑となって響いてくる。ここまで語ることの出来る裏側には中島さんの例え人を傷つけても真理を求めたいという思いが基盤になっているから?

「だから私生活を暴露し、語るのだ」との一節が忘れられません。

大学の教授と当時助手であった中島義道さんの関係について記述されている部分は壮絶で、あまりの迫力に動悸を感じるほどでした。殆ど途中で本を閉じることを許さないほどの力に導かれて気づいたらあとがきまで一字一句あますところなく読んでしまっていました。 



テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
『孤独について』 風に吹かれて   本と音楽と絵と/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる