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zoom RSS 椿姫と娼婦マリ

<<   作成日時 : 2018/06/25 17:56   >>

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『椿姫と娼婦マリ』秦 早穂子著(読売新聞社)



 アレクサンドル・デュマと娼婦マリ・デュプレッシとの恋愛をもとにした小説からたどる二人の心模様と時代背景。

類稀な美貌であったといわれるクルチザンヌ、マリ・デュプレッシの人物像にせまった本。

「椿姫」は花の好きな女性のことを、椿のように美しい女性のことを、表わしているのだと、ヴェルディのオペラについて、かつて音楽の授業でその曲を聴いたときに想像してから今までずっとそう思い続けてきました。 オペラ自体も、ヴィオレッタのアリア「ああ そはかのひとか」を聴いたくらいで「椿姫」については殆ど知らなかったのです。 なぜ「椿」なのか、短い生涯をかけぬける様に生きていったマリ・デュプレッシを象徴しているかのようなネーミングにアレクサンドル・デュマの想いも託されているようでした。

宝石がわりに生花をつけるのを好んだといわれ、数多くの花のなかからあえて一晩しかもたない椿を選んだ彼女の心情にかさね、長い黒髪と赤い花を想像するとその鮮やかなコントラストに溜息が出そうです。

森雅裕さんの音楽をテーマにした作品つながりで、椿姫のモデルといわれている実在した人物ついての本を読めたことはとてもラッキーなことでした。 

デュマ原作のヒロインはマルグリット。しかしながらヴェルディのトラヴィアータのヒロインはヴィオレッタ。

一夜で散る椿の花、かたや可憐な風情を漂わせつつも逞しく咲くスミレ、情熱的でもあり可憐で初々しくあってほしいという女性への憧憬がヴェルディのヒロインにはこめられているのでしょうか。  

またこの本のなかでは、晩年のアレクサンドルについてページをさいてふれられています。「長い闘いは終わった」と言う彼にとってマリとの愛は闘いでしかなかったのでしょうか・・・、
何度も手直ししたとされる「椿姫」に短い生涯を、一気にかけぬけていった女性への枯れぬ愛を強く感じる部分でもあります。

※マリが愛読し、それをアレクサンドルがあまりこころよく思わなかったというアベ・プレヴォーの「マノン・レスコー」が読みたくなりました。
調べてみると岩波書店から出版されてるのがありましたので(河盛好蔵訳)を早速買い求めることにしました。わたしの中心でまだしばらくは「椿姫」ブームが続きそうです。(笑)


 

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